「ワンストップ・サービス」の実施にあたって行政ネットワークの果たす役割は大きい。シンガポール政府には、省庁が共通利用するシステムとして公務員の人事情報システムと財政管理システムがあり、他に住民情報、経済活動情報、土地情報の3つのデータベースが構築されている。これらのコンピュータ間を横断的に結ぶネットワークとしてIDネットがあり、省庁の部署相互を結ぶネットワークにID・Eメールがある。住所変更のデータは登録窓口から住民ハブに伝達され、住民ハブから先はIDネットを経由して省庁に届けられる。住所変更はまた、全国に92ある交番からも可能である。警察官がパソコンから警察のオンラインネットワークを介して住民ハブに入力する。後は登録窓口からと同様である。